目標

東京は急に春の陽気になったようですね。羨ましい!ポートランドはまだもうひとふんばりしないと春はやってこなさそうです。


毎日犬の散歩で同じようなコースを歩いていますが、未だに家の扉にクリスマスリースを飾ったままのお宅を多数みかけます。でもこれ、決して家主がズボラという訳ではなく、こちらではいたって普通のこと。旦那さんに聞いてみたところ、「バレンタインぐらいまでは飾ってていいんじゃないかな、きれいだからってずっと飾っておく人もいるよ」とのことでした。因みに、我が家はとうの昔に片付けております。


日本だと、クリスマスが過ぎれば大晦日、そしてお正月を祝い、1月7日には七草粥を食べ、11日には鏡開きをし、2月になれば節分で豆をまき、そして立春が過ぎると梅の花も咲いて「あぁもう春だな」、と本当に細やかにその時々を愛でる心がありますよね。


ポートランドは四季の移り変わりが日本ととてもよく似ているのですが、その四季を愛でる心の有り様はずいぶんと違うように思います。その「違い」こそが文化というものなので、違って当たり前なのですけれど。 アメリカ大陸は広いので、その土地土地で気候や自然環境も様々ですし、季節や自然を軸にした共通の価値観は育ちにくいのかもしれませんね。四季の移ろいに心を寄せる繊細な精神性は、日本人特有のものを感じます。


ここアメリカでは、10月末のハロウィンにはじまり、その後の感謝際、クリスマスのホリデイシーズンが過ぎ、年が明けて2月のバレンタインが終わると一通りのイベントが終了したぞ、という感じになるようです。季節はイベントともにあり、です。


そのイベント、バレンタインデーとお誕生日には旦那さんにカードを贈ることが多いのですが、わたしは割とよく市販のグリーティングカードを利用します。なぜかって、ものすごくクオリティが高いからです!日本だと、カードは手書きでないと心がこもっていない、というかそもそもあんまりメッセージが印字されたカードって売っていない気がするのですが、アメリカは違います。ものすごく練られた文章がみっちり印字されたカードがものすごい数で売り場に並んでいます。


おしゃれなギフトショップはもちろん、普通のスーパーでも結構な売り場面積をグリーティングカードが占めています。ひとつひとつ目を凝らして見ていくと、「これってわたし達のこと書いてる?」と言いたくなるような、もう絶対これしかない、というカードに巡り会います。

 

去年のバレンタインもそうだったし、今年のバレンタインもそうだったので、毎年かなりの数のグリーティングカードがその道のプロの手によって作成され、市場に出回り、多くの人々がそれを購入する、グリーティングカードはアメリカの一大産業なのだと思います。


わたしはこの優れたグリーティングカードの一大産業が生まれる背景に、アメリカの「言葉で伝える」文化を感じます。分かりやすい言葉で、伝えるべきことをきちんと伝える文化。贈る方も、贈られる方も、恥ずかしがらずにはっきりと伝え、きちんとそれを受け取る文化。


自然のうつろいを繊細な心でキャッチする日本の文化。きちんと言葉で伝え、受け取るアメリカの文化。両方の文化の中で、両方の感性を磨いていくことがわたしの当面の目標です。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です