羨望の眼差し

我が家のお隣さんは自営のデイケア(保育園)をされていて、ちょうど幼稚園に上がる前ぐらいの幼い子どもたちが毎日10名ほど通っています。


今は寒いので子供たちは屋内で過ごす時間がほとんどですが、暖かくなると朝8時から夕方4時のピックアップまで、子供たちは一日中屋外のお庭で遊んだり歌ったりランチを食べたりしています。


庭に出ると時々、それはそれは可愛らしい子どもたちの歌声がお隣さんから聞こえてくるので生け垣の間からちらっと覗き見してみるのですが、そうすると天使のように愛らしい子供たちが先生を囲んでいます。


円陣を組んで座っている子供たちの姿を見ると、ほとんどの子供はあぐらをかいて座っています。なんなら先生もあぐらです。


この光景を見るとわたしは「アメリカだなー」と思わずにはいられません。わたしはあぐらが苦手なので、子供の頃からこうやって堂々とあぐらをかいているアメリカの子供たちのことが実はちょっと羨ましかったりします。


ところで、ビクラムヨガってご存知ですか?


高温多湿のお部屋で大量に発汗しながら、26種類の決まったアーサナ(ポーズ)を行うスタイルのヨガです。わたしはこれが大好きで、ハワイでもカリフォルニアでも、コロナの前はポートランドでもスタジオに通って大量に汗をかいていました。


ビクラムヨガの26種のポーズを一覧にしたものを見つけました。

ビクラムヨガ 26のアーサナ(ポーズ)


この中でわたしが非常に得意とするポーズが20番。ぺちゃんと女の子座りした状態から背中が床につくまで後ろに倒し、腕を頭の上で組んだ、寝た状態でのブリッジのようなポーズです。


わたしにはこのポーズが何の苦もなくラクラクできるのですが、どのスタジオでもこのポーズに手こずっている方が結構な数いらっしゃいます。手こずっているどころか、背中をつく以前に膝をついて脚を割って(つまり女の子座りで)座ることすらできない方もよく見かけます。


人には得意、不得意があって、自分が不得意なことに関してはそれをラクラクやっている人のことが羨ましく思えるものなのですよね。


こと身体の柔軟性に関しては、もちろん国民性に関わらず個々人の身体のつくりの違いが大前提なのは知ってます。ですがやはりその上で、子供の頃からの動作や習慣も影響していないはずはない、としつこくそう思います。


わたしは子供の頃、あぐらなんてかいたら「女の子がそんな姿勢するもんじゃありません!」と怒られただろうし、そもそもあぐらという姿勢が日常の中に存在していませんでした。


毎日普通にあぐらをかいて過ごすお隣の子供たち。暖かくなったらまた頻繁に目にするようになるでしょうが、やっぱりちょっと羨望の眼差しで眺めてしまいそうです。思うにそれは、単にあぐらが楽にかけるという股関節の柔軟性を羨ましがっているというよりも、子供ながらに堂々とあぐらをかくあの態度、女の子座りと比べて実に逞しく開けっぴろげで自由奔放な感じのする態度にこそ向けられた羨望の眼差しなのかもしれません。

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