夕焼け新聞4月号掲載『犬と猫のいる暮らし』

ハワイ島からブログ発信中。こちらは米国オレゴン州月刊コミュニティ紙『夕焼け新聞』2023年4月号に掲載されたコラムの全文です。

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先週、我が家に新しい子犬がやって来ました。生後2ヶ月半の雑種犬の男の子です。名前は太陽(Taiyo)君。先住犬ルナと、兄弟猫のホクとラニを合わせて、晴れて我が家は人間二人、犬二匹、猫二匹の大家族となりました。

先住犬のルナは今年で4歳になりますが、とても穏やかで優しい女の子。やんちゃに動き回る子犬のTaiyoとも上手に遊んでくれています。そんなルナも子犬の頃は苦労したのだったっけ、と今更ながらにTaiyoを見ながら思い出しました。特にルナはわたしにとって大人になって飼う初めての犬、しかも大型犬だったということもあってかなり神経質に育ててしまったような気もします。これ、子育て全般に共通するのでしょうかね。長男や長女は親も慣れていないし期待は大きいし、で大変ですね。

ルナがまだ幼かった頃、我々はポートランドのサウスイーストに暮らしていました。近所には広大なドッグパークがいくつかあり、レストランやホテルも犬OKでとても犬を飼いやすい環境の整った街だった、と離れて尚更思います。そんな環境も手伝ってか、ポートランドでは毎日のお散歩でもたくさんの犬連れさんと行き交いました。当時のわたしの目には、どの犬もよく躾されていてとても上手に歩いているように見え、そんな中、我がルナはお散歩があまり得意ではありませんでした(とわたしが勝手にそう思っていました)。子犬の頃はゴミ箱からスケートボードに至るまでありとあらゆる物を怖がってお散歩もままならず、ある程度大きくなって歩けるようになっても、音や匂いや動き、とにかく全てが気になって歩くのがとても遅かったのです。そうかと思うと、他の犬を見かけるとグイグイとわたしのことを引っ張って犬に向かって突進して行くのも悩みの種でした。

もっと早足でたくさん歩いてルナに十分な運動量を与えたい、ルナに引っ張られるのは飼い主として恥ずかしい、と考えていたわたしは、「ルナをきちんとコントロールできていない自分が悪いのだ」と自分を責めたりもしていました。今でも、イライラしたり不安になったりお散歩に行くのが苦痛になったりしていた当時のことをよく覚えています。この「自分責め」の不安から解放されたのは、あるシンプルな気付きがきっかけでした。

それは、「ルナは牧羊犬だ」ということ(ルナの犬種はコリーです)。ある日インターネットで、ルナにとてもよく似た牧羊犬が羊の群れの番をしている映像を目にしたのです。その時、目の前がパーっと明るくなって何かが分かった気がしました。その牧羊犬は、広大な草原で草を食んでいる羊たちをちょっと小高い丘の上からじーっと見下ろしていました。かなりの数の羊が広範囲に散らばっていましたが、そのうちの一匹がちらっとでも群れから外れた動きを見せると、一目散にその羊めがけて走り出して群れの中に戻す、それと同時に外敵から羊たちを守る、というのが牧羊犬の仕事。本当に些細な変化に目を光らせている牧羊犬の姿を見て、ルナがありとあらゆるものに反応するのはそれが本能(本来の彼女の仕事、役目)だからなのだ、ということが腹に落ちたのです。

そんなルナも今では上手にお散歩もできるようになり、猫や犬の弟たちにとっては頼もしいお姉さんです。そして今でもやはり家族の中でのルナは、常に周りに目配りをしながら全体の調和を考えてくれている存在のように感じます。マイペースに見える猫たちもまた各々の個性を活かしながら、家族の中での役割を果たしてくれています。まさに、頼りになる存在達なのです。そんな飼い主の信頼の気持ちは、彼らにも十分に伝わっているようです。可愛いがったり心配したりするばかりではなく、「頼りにしているよ」という信頼感のようなもの。そういうのが動物もやはり嬉しいのでしょうね。人間と同じですね。

我が家の末っ子犬Taiyo君は、その名の通り太陽のように明るく元気いっぱいの甘えん坊。これからますますその個性が発揮されてくることと思います。今回は少しおおらかな気持ちで、夫や動物たちと共にその成長を楽しみたいと思っています。

トゥシグナント 知佐子 

chisakolife.com

東京都出身、2013年米国に移住。オアフ島、ロサンゼルス、ポートランド(OR)を経て現在はハワイ島ヒロ在住。数秘と絵画のサイトmanaarthawaii.com・ハワイ島ヒロAirbnbのサイトairbnb.com/h/hilosunrisesuite 

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